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プラス発想

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プラス発想

プラス発想

 人間には想像力があります。
他の動物と人間を区別するもっとも大きな違いのひとつが、この人間固有の「想像力」にあると言えるでしょう。
動物はありもしない事を色々と考えて、喜んだり悲しんだりはしません。目の前にある現実のみに反応して生きているのです。
人間は、たえず想像をふくらませて、現実にはありもしない事に一喜一憂しています。まだ当たるかどうかわからない宝くじを前にして賞金の使い道を考える事は人間のみに許された特権なのです。

 人間の比類ない想像力が発展の原動力となってきました。
プラス発想で電気・車・飛行機等々人はつぎつぎと色々なものを発明して生活を豊かにしてきました。このようなプラス発想からの発明は様々な事を考える力なしには決して実現しなかったでしょう。

 人間の想像力は、一面では確かに偉大な働きをしています。しかしその一方で次のような話もあります。
ロシアの文豪トルストイはこのようなことを書いています。彼が自転車に乗り始のころ、ペダルを踏んでいると前方に石が転がっているのが目に入ってきて、何とかそれを避けようとして、その石をにらみつけながら懸命にハンドルを握っていました。ところが、その石を見つめれば見つめるほど、自転車はその方に近づいてゆき、とうとう彼は石にぶつかって転んでしまったというのです。
これはプラス発想の想像力が悪い方向に働いた一例です。最初はほんのささいな心配ごとが、たくましいプラス発想の想像力の中で巨大なものに膨れあがり、しまいには避けられないものとなってしまったのです。誰しも似たような経験があるのではないでしょうか。

 ふりかえれば人類の歴史は、プラス発想によってその望んだことの積み重ねなのです。
プラス発想は良くも悪くも「想い」は常に実現していくようです。

 「プラス発想」とは常に物事を前向きに、積極的に、明るく、良い方向に考えることを言います。
両刃の剣となるプラス発想「想像力」を上手に活用する方法がここにあります。

 現在の状況に不平不満ばかり言っていてもしかたがありません。むしろ、ものごとの悪い部分ばかりに気をとられていると、知らず知らずのうちに、それが現実のものとなってしまいます。
運命は他から一方的に与えられるものではありません。現在直面している現実は、プラス発想にてそれが良いものであれ悪いものであれ、自分の想像力で選んだものなのです。
常にプラス発想を心掛け自分が望む目標に注意を集中していれば必ずそこに到達することができるでしょう。

 最後にトルストイは先の文章に続けてこう言っています。
「だから、そういう石には目をむけないことだ。」

 世の中には色々な性格の方がいますが、そうした中で常に明るく楽しく過ごしている楽観的な方と、暗く悲しく生きている悲観的な方が見うけられます。
いつも自分の不幸を嘆き、愚痴や泣き言ばかり言っている人、様々な困難を抱えながらも何事もないように明るく振舞っている人、どちらの態度を取ろうと他人がとやかく言う筋合いはないかもしれませんが、この考え方の違いはその場だけのものでなくその人の今後の人生にも大きな影響を与えてゆくことでしょう。

 昔あるところに、傘屋と下駄屋の二人の息子を持つおばあさんがいて、そのおばあさんは何故かいつも泣いてばかりいました。
おばあさんがいつものように泣いていますと、そこに一人の僧侶が通りがかり、おばあさんにたずねたのです。
「どうしてあなたはそんなに泣いてばかりいるのですか。」
おばあさんが答えて
「実は私には二人の息子がおりまして、傘屋と下駄屋をやっております。天気がよいと傘屋の息子の商売が困るのではないかと心配で、雨が降ると下駄屋の息子が困るのではないかと心配で、だからいつも心配事ばかりで悲しくて泣いているのです。」
それを聞いた僧侶はこう言いました。
「それではこのように考えてはいかがでしょう。天気がよければ下駄屋の息子さんは、商売が繁盛して安心だ。雨が降れば傘屋の息子さんは、商売が繁盛して安心だ。こう考えてみたらいかがでしょう。」
それまでは毎日が心配事ばかりで、暗く憂鬱な泣いてばかりの日々をおくっていたおばあさんでしたが、僧侶のこのアドバイスを聞いた後は、毎日がよいことばかりの、明るく楽しい日々を送るようになったそうです。

 人生には楽しいこともつらいこともいろいろとありますが、つねにものごとの良い面に目を向けてゆく「プラス発想」を心掛けてみましょう。
このおばあさんのようにきっと幸せが訪れます。

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